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【最終章】20年後の近い未来。そして人類は何から解放されるのか

おはようございます、ついに・・・ついにスマホがPixel3XLへワープ進化しました、たけCです。

うん、、、いいですよこれ。
何がいいか?実はこのスマホ、人工知能のカタマリなんです。

ai-topics.com

 

すでにあらゆるところで好評なのが、カメラ。
Googleレンズとして「カメラ越しにリアルタイム翻訳ができる」といったキワモノの話ではなくて、純粋にカメラの機能としてAI(正確には機械学習)の威力が存分に発揮されています。

さらに電話。かかってきた電話の一次対応をしてくれる機能があまりに未来感あふれていて・・・日本語対応がいつになるか楽しみです。

思い返せば、スティーブ・ジョブズがiPhoneを発表した時にスマートフォンのことを「電話+音楽プレイヤー+インターネット」と表現していました。それから雨後の竹の子のように増えてきたスマホ。

その中で、GoogleのAndroidはどこで差別化を図ってくるんだろう?
と観察していましたが、はっきりと「人工知能そのもの」を作ってくるようになりましたね。そう「◯◯ + 人工知能」ではなく、人工知能そのものをAndroidにしてきているんですね。

【連載企画】連載企画: AIの歴史を紐解く!

そんな2018年11月現在の最高峰とも言える人工知能(Pixel3)を楽しみながら、連載企画最後の回をはじめたいと思います。

もし初めから読みたい!という方は以下からどうぞ

【序章】今さらだけどAI(人工知能)が怖いから歴史を紐解いてみる

【第一章】人間は、心を作れるのか?コンピュータの生みの親たち

【第二章】方針転換!人間を賢くしてくれる機械を作ろう

【第三章】誕生、サイバー空間に漂う巨大な頭脳

【第四章】60億人が知識を共有する最後のワンピース

【第五章】ついに姿を現す人工知能。彼らは人間の味方か、それとも

【最終章】20年後の近い未来。そして人類は何から解放されるのか ←今ココ

前回までの6回の記事で、AIとは一体なんぞや?ということを解説させてもらいました。
かいつまんで復習しておきましょうか。

AI、冬の歴史。WWⅡからダートマスまで

AIとはまぎれもなく「コンピュータ」のことです。
コンピュータには3人の生みの親がいますが、彼らは3人共に「人と同じように考える機械」を作ろうとしてコンピュータを発明しました。第二次世界大戦時に開発された当時のコンピュータは軍事目的として爆弾の威力シミュレーションや暗号の解読を人間以上のスピードで計算しました。

大戦後、軍事利用だけでなく学術研究のために世界中の科学者が集まったのがダートマス会議。その会議で初めて『人工知能(Artificial Inteligence)』という言葉が生まれます。

当時(約60年前)の時点ですでに人工知能の構想は完成度の高いものでした。

たとえば、
・チャットによる心理カウンセリング
・機械学習の基盤となった自律学習のためのニューラルネットワーク
・医師や弁護士の判断を助けるエキスパートシステム
などなど。

しかし、技術的な限界のために「人間のように考えるAI」の開発は停滞してしまいます。一方で、「人間の助けになるコンピュータ」の開発は活発になってきました。

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壁一面を覆い尽くす巨大なコンピュータ

AI、春の歴史。ムーアからスティーブ・ジョブズまで

大は小を兼ねる。
日本人としては疑うことのない慣用句であり、生きる知恵ではありますが、コンピュータに関しては逆でした。

人間の助けになるためにより高度な計算を高速に処理していけるようにコンピュータは独自の進化を遂げていきます。それはより小さくなることでした。コンピュータの計算処理の中心であるCPUは、より小さく組み上げることでより安いコストでより高性能なものになったのです。

このおかげで、開発当時は壁一面を埋め尽くすほど大きかたコンピュータは机の上におけるほどに小型化し「パーソナルコンピュータ」と呼ばれるほどになりました。

パーソナルコンピュータ(つまりパソコン)の原型はアラン・ケイが開発したダイナブックでしたが、世の中に広めたのはスティーブ・ジョブズのマッキントッシュでしょう。

もともと軍事目的・学術目的として開発されたコンピュータは、パーソナルコンピュータへ進化し一般家庭でも使われるようになってきました。

 

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今も衰えないデザイン性を発揮するiMac

AI、夏の歴史。インターネットからディープラーニングへ。

人工知能の実現のためには大きく2つのピースが必要でした。

ひとつめが高度な計算処理能力
ふたつめが大量のデータ

ひとつめの計算処理能力についてはコンピュータが小型化していくと同時に急速に進化を遂げていきました。もともとCPUによる演算処理が主流でしたが、近年販売されているパソコンはGPUによって並列処理も得意になってきました。

CPUとGPUの違いは以下の動画がわかりやすく説明しています。

一方で、大量のデータの取得についてはインターネットが解決してくれました。
もともとは大学の研究者たちがそれぞれの論文を共有して検索しやすくするために開発されたネットワークでしたが、1992年にアメリカ主導で民間での活用が解禁されました。

使う人が増えれば増えるほどに便利になっていく(これがメトカーフの法則)ことから爆発的に利用者は増え、今や18億個のWEBサイト(ドメイン)が誕生しました。

またスマートフォンの登場は、データの取得スピードを加速度的に向上させましたね。それまでパソコンでは生活のごくごく一部の情報しか取得できなかったものが、スマホを”持ち歩く”生活になったことであらゆるデータがインターネットを通して収集されるようになったのです。

こうして集められたデータを、ディープラーニングに代表される機械学習によって解析していけるようになった現代ではついに人工知能は「人間を助ける機械」ではなく、「人間のように考える機械」へと成長できたのです。

強いAIになるために、何が必要なのか?

今後、人工知能はどういった進化を遂げていくのでしょうか?

正直なところ2018年現在で実用化されている人工知能とはもともとの定義の通り「人間と同じように考える」レベルまでは達してはいません。なぜでしょうか?

一番の課題は、やはりデータの収集にあります。

どれだけスマホが私たちの生活に密着してきたとはいえ、やはり使う時間自体はまだまだ限られたものです。スマホを触っている時間というのは2〜3時間。もっとも長く触っているであろう女子高生でも6時間程度です。

しかし、データ収集の課題はおそらくここ数年のうちに解決してしまうでしょう。
わかりやすく言えば2020年、東京オリンピックを目標にあらゆるモノにデータを集める仕組みが備わっていくはずです。

IoT、いくつ知っていますか?

Internet of Things 略してIoT。
今日、これまでにインターネットに接続されている身の回りモノってどんなものがありますか?

パソコン・スマホはもちろん、テレビやスピーカーはわかりやすい例ですね。最新機種であれば家電の中でも、冷蔵庫や電子レンジ、炊飯器などにもすでにインターネット機能がついてるものがあります。

それからAmazonEchoやGoogleHomeに代表されているスマートスピーカー、それにエアコン、照明、玄関のロック(鍵)、、、

私達が長時間触れるものとしては、ベッドのマットレスパッドや椅子などにもセンサーとネット通信機能が搭載されてきており、もう私たちの生活24時間すべてがインターネット上に情報として集められるようになっていますね。

ここで紹介したものはまだまだ一般的に普及しているとは言い難い・・・と思っていましたが、実はそうでもないですね。スマートスピーカーは今年中に普及率50%が見込まれる(米国において)ようですのであと数年の誤差がある程度でしょう。

ロボットが活躍する時代もすぐそこです

アトムにはじまり、ドラえもんやロボコンといったまるで人のようなロボット。
あるいはマジンガーZやガンダム、エヴァンゲリオンといった搭乗型の大型ロボット。

日本は世界でもとびぬけたロボット大国というのは空想のお話。。。でしたが、現実の世界でもロボットが私達の生活に関わってくるまであと僅かのようです。

みなさんよく知っているペッパー君は、はま寿司など一部のチェーン店では受付役をこなしてくれています。SONYの犬型ロボットAIBOも2017年に復刻されてすでにペットとしての地位を確立してしまっています。

前回の記事で紹介したボストン・ダイナミクスでは災害救助用のロボットを開発していますが、動画を見るだけでは「中に人がはいって動かしてるよね?」としか思えないほど人間らしい動きを実現しています。

ロボットとは少し毛色が違いますが、日本の自衛隊ではパワードスーツの開発が本格化しています。

防衛省・自衛隊|平成27年版防衛白書|2 技術研究本部での取組

ある意味、自律走行自動車もロボットの一つといえますよね。すでに研究段階は通り過ぎ、実用に向けて様々な実験が行われている段階です。

トヨタとソフトバンクが連携して新たなモビリティサービスを2020年代に展開する予定。クロネコヤマトは自律走行自動車による無人配送『ロボネコヤマト』の実証実験を神奈川県藤沢市で開始しています。

ロボットと過ごす世界はすでに実現しつつあります。

人工知能が中心になった社会って、つまりこういうこと

IoTにしろ、ロボットにしろ、人工知能を育てるためにデータ取得をすると同時に人工知能を搭載しています。

2017年時点でインターネットに接続されている機器の数は約270億個。これが2030年には約1250億個(約5倍)まで増加するという試算があります。本当にどれくらいのIoTあるいはロボットが生み出されるのかは分かりませんが、今よりも圧倒的に多くのものがインターネットとつながり、同時に人工知能を有するものに変わることは間違いありません。

では、もし人工知能が中心となった社会では一体どうなるんでしょうか?

すでにいくつか実現している人工知能中心社会を紹介しておきましょう。

節電が不要な街づくり

Googleとニューヨークのある街が共同で取り組んでいたスマートグリッド構想(現在は撤退)

スマートグリッドとは電気の流通(発電所から電線を通り各家庭に供給されるまでの過程すべて)をコンピュータによって制御・最適化する送電網のことです。

意外に忘れがちなことなんですが、電気って溜められないんですよね。
乾電池やバッテリーも一定時間放置していると放電が続き電気はいつの間にかなくなってしまいます。同様に、発電所でも作った電気を長時間溜めておくことができない。

だから発電所では常に過去のデータから電気の需要予測をして、作る電気の量を調節しています。

過去のデータから予測して・・・これって人工知能、特に機械学習のもっとも得意な分野なんですよね。

Googleとニューヨークで実施しているスマートグリッドでは、各家庭ごとのデータと気象情報などを掛け合わせることで精度を高めているようですが、もしこれがさらに進化したらどうなるでしょう?

たとえば各家庭レベルではなく、家庭の中の家電レベルでスマートグリッドが実装されたとしたら。
さらに個人それぞれの行動データをスマホが収集し、当日の帰宅時間や調理の時間を知ることができるとしたら。
さらにTV番組の内容やスマート照明・スマートマットレスの情報から睡眠時間と起床予測を割り出すことができたとしたら。
発電所から送電するときに、どの家庭にどれくらいの量を送電したら十分かを計算できるのではないでしょうか?

そうなれば、住んでいる人が自ら節電を意識することなく勝手に節電がされてもっとも安い電気料金で毎日を過ごせるようになるかもしれません。

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顔パスができる人、できない人

レストランに女性をエスコート。楽しいひと時を過ごした後は顔パスで退店。
男性なら一度は憧れるシチュエーションではないでしょうか?

それ、そろそろ中国で実現されそうです。

ソーシャルクレジットという仕組みがあります。日本語に訳すと「社会的信用」ですね。

クレジットカードって信用によってお金を前借りできる仕組みですよね。その信用がどこから生まれているかっていうと年収や仕事による事前審査によって。

このクレジット(信用)を事前審査ではなく、日頃の活動から判定しようしているのが社会的信用です。

中国最大の情報通信会社であるアリババとセサミグループによって「信用スコア」と呼ばれる数値が運用されています。信用スコアが高い人は、ローンの金利が下がったり病院での優待処置がとられたりする一方で、スコアが低い人は公共交通機関の利用が制限されたり会社を立ち上げられなかったりしています。

まさに人にランクを付けているようなものです。

信用スコアは具体的にどんなデータを使っているかは明らかになっていませんが、技術的な観点からはソーシャルクレジットは実現可能なんですよね。

たとえば通販での買い物だけでなく、毎日のスーパーやコンビニでの買い物も電子決済を通せば、誰がいつどこで何を買ったのかが分かります。
平日の活動時間や通勤経路をからは職場が分かりますし、SNSや名刺情報から仕事の役職も分かります。
住んでいる家賃や一年間の購買データがあれば給与の推測も十分に可能でしょう。

さらに人間関係のデータや、行動経路ですれ違いデータはすでに広告で活用されていますし、
スマートウォッチを所有していれば歩数や心拍数・血圧といった健康データも手に入ります。

これら大量のデータを収集し解析して判定を下すという作業は、もちろん人工知能の得意分野。
あなたはこのような社会になったとしたら、毎日を楽しく過ごせそうですか?

仕事って贅沢なんですよね。(at2040年)

最後に、人工知能中心社会において仕事はどうなるのか?について話して、この連載企画の締めとさせていただきましょう。

あと10年で今の仕事の半分が消えてしまう。そんな研究も発表されてはいますが、実際はどうなのでしょうか?

24時間働けますか?

まず間違いなくこの20年間で変わってしまうことはロボットと人間の人件費の逆転です。

冒頭お話したとおり、私のスマホでは電話の一次対応(英語限定ですが)をAIがしてくれます。あるいは企業向けに日本語でのサービスはすでに存在しています。

今は一次受けの形式が決まった対応ですが、次にクレーム対応(返品受付)や家電・PCのトラブルシューティングについても問題なく対応してくるでしょう。

対顧客との問い合わせ対応という面では、24時間対応可能なロボット(人工知能)に対して人間が勝つことは不可能です。人々の生活様式が多様化していく中で消費者にとってのトラブルが営業時間内に起きるとは限りません。むしろ、BtoCなビジネスにおいては平日のワークタイム以外の問合せのほうが大半のはずです。

そんな中で、今はまだ問い合わせ対応のできるAIの導入のコストは高いため人が雇用されています。が、24時間1台のAIによって複数同時対応できるロボットのコストは、数年後には最低時給を割ることは間違いありません。

専門職こそ、すぐに仕事がなくなる

このようなロボットと人間の人件費の逆転は、テレアポやコールセンター、あるいは総務・経理などの単純事務作業だけの話ではありません。

むしろ、医師や弁護士といった専門職のほうが人件費の逆転は起きやすい状況にあります。

AIが人間と同じような思考を持つための唯一にして最大ののハードルは大量の情報が必要なことです。その点、医療や法律といった業種にはすでに情報のデータベースが揃っています。

医療ならば症例報告や研究論文、手術記録のビデオ。法律ならば判例や裁判記録、警察の取調動画や供述音声など。

さらにこれら大量の情報を解釈するためのルールも整備されています。そのため、機械学習を進める準備はすでに整っているため・・・すでにこのようなサービスもあります。

 

 

そもそも独占業務を持っている専門職は人件費も高いため、すでに一部の業務では人件費の逆転が起きているといって差し支えないでしょう。

すると、給料なしでも仕事が欲しい人が働く時代になる

資本主義の原理から見て、少々能力が落ちたとしても圧倒的な低コストで仕事ができるところがあれば、そこに仕事が流れます。

日本が経済的に成長してきたこの数十年間でより人件費の安い国(中国・インド・ベトナム・ブラジル・・・)へどんどん仕事を発注してきた流れと同じです。そしてこれらの国も豊かになり人件費が上昇してきた現代では、コストが安く24時間働けるロボット(AI)に仕事が流れていく。

おそらく20年後の世界でもまだ働くことができる人間は、
人間離れした能力を持ってAIを管理・活用できる経営者やマネージャーあるいは技術者のうちの天才か、
あるいは「給料なしでもいいから仕事をしたい」という贅沢な願望を持つ凡人だけになる。


かもしれませんね。

おわりに。

以上で連載企画: AIの歴史を紐解く!は完了です。
歴史的な話は前回までで、今回は少々の未来予測を投げかけてみました。

このようなAIに関する未来予測はたいていの話が投げっぱなしで終わってしまいますし、私の話も「結局どうすればいいの?」ということには言及しないで終わってしまいます。

それほどまでにAIによってもたらされる未来は不確実で不安定で不可思議な世界である、ということです。

歴史は繰り返します。しかしながら、同じ道は辿りません。

車輪が発明され、エンジンが発明され、車が誕生して、人間よりも速く移動できる機械は数多く誕生しました。それでも人間は走ることをやめませんでした

コンピュータは驚異的な進化を遂げ、人間よりも数万倍の速さと完璧に近い正確さで計算できるようになりました。それでも人間が計算する方法を忘れることはありません

人工知能はディープラーニングによって自発的に学習するようになり、今やルールさえ教えれば2日で人間よりも強い囲碁のソフトが完成します。それでも人間は囲碁にも将棋にも強く心を惹かれます

同じように、近い未来におこるであろうシンギュラリティ(技術的特異点)があっても人間は人間のように生きることをやめずにいられるでしょうか?それとも、ついに同じ道を辿ることなく新たなステージに進むことができるのでしょうか?


たった20年、30年であっても未来のことはやっぱり誰にも分かりませんね。

一体その時どうなっているのか?不確かな未来を楽しみに今を生きていきましょう。

長らくのお付き合いありがとうございました。これにて全7回、総文字数51,423文字の連載記事をおわります。

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